媒介契約ってなんですか?

媒介契約ってなんですか?

不動産業界では当たり前に使われている媒介という言葉。分からない、馴染みのない人も多いようです。

媒介契約ってなんですか?

凄く基本的なところからスタートします。

 

媒介契約(ばいかいけいやく)ってそもそも何?というところです。

 

まず、日本語的な意味だけを言うと、媒介≒仲介です。【二つのものの間を仲立ちすること】です。SUUMOやLIFULL HOMESなど各ポータルサイトによって表記が違ったりしていますが、同じことと考えて頂いて大丈夫です。

地域や業態(賃貸仲介)によって、媒介と仲介を使い分けているケースもあるようです。売主(貸主)から直接依頼を受けている業者を媒介業者、媒介業者からの紹介(業界用語でいう先有)のケースを仲介。と呼んでいることもあるとのことです。
ただ、全国的に通用する表現ではありませんので、ご注意ください。

 

基本的に業者間では媒介と言っています。仲介と表現するのは新人さんかお客さんですね。ただ、上述した通り意味はほぼ一緒なので、どっちの表現でも違いはありません。特に気にする必要もないでしょう。

 

言葉の意味の説明が長くなりすぎました・・・では、媒介契約とは何でしょうか?(不動産業界的な意味合いで)

 

不動産を売ったり、買ったりしたい人が不動産業者に『ここの土地(建物等)をいくらで売ってください。』、『このあたりで一戸建て(マンション含む)を探しているので紹介して下さい。』と言われた場合に、不動産業者と結ぶ契約です。

 

勘違いして欲しくないポイントが2つ

契約です。依頼ではありません。

売りたい、買いたいという人がこれこれこういう条件で、決まったらいくらいくら払います。という契約になります。8割方のお客さんは不動産業者への依頼書だと認識していると思いますが、あくまで契約です。(一応)

 

売りたい人だけじゃない!

そう、この契約、本来売りたい人だけでなく買いたい人も締結するものなんです。ただ、実務上の運用としては買いたい人は色々な業者に声をかけ、自分に合った営業マンから条件に合った物件を買います。あっちこっちで媒介契約を結ぶのも面倒ですし、買う物件が決まり、いざ売買契約だ!というタイミングで書面を取り交わすことになると思います。
民法上も口約束でも契約は成立しているので、後から書面を交わす。ということです。

 

ということで、ほぼ不動産を売りたい人向けのページになります。ただ、知っておいて損はないと思いますので、マイホームを探している方も是非、このままご覧ください。

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媒介契約の種類

では、媒介契約の種類についての説明です。この辺の話はSUUMOやアットホーム等のポータルサイトにも記載がありますので、法律的な話を盛り込んだしっかりとした説明をするよりは実務的なお話の方が面白いと思いますので、このサイトではそちらを重視して解説します。

 

一般媒介契約

依頼者(以後すべて売主を想定します。)は複数の不動産業者に並行して以来をすることができます。また、親戚や友達など自分で探してきた買主と直接契約することも可能です。レインズ(後述)に登録する義務はありません。(売主から拒否がない限り登録しても問題はありません。)

 

複数の業者に依頼した場合、業者としては一番焦ります。早く売らないと他所の会社に契約を取られてしまうので・・・一番、高く早く売りやすい媒介契約です。
デメリットとしては色々な業者から売れてないか?内覧したいお客さんがいるんだけど?と連絡が多くなるので、忙しい人は面倒かも。

一般媒介の場合、各業者の責任は分散されるので価格設定によっては売りづらくなる場合もあります。また、業者としては多少相場から外れていても『まあ、サイトの賑やかしだったり、問い合わせを貰って、他の類似(で安い)物件にふれればいいから、撒き餌にしとこ♪位の感覚で注力してくれないケースもあります。

 

専任媒介契約

依頼者は一社のみの不動産業者に依頼をすることができます。ただし、一般媒介と同様に親戚や友達など自分で探してきた買主と直接契約をすることは可能です。レインズへの登録義務が発生し、2週間に1回の報告義務も発生します。

 

業者としては一番ありがたい媒介契約ですが、価格が高めだと売れないので2週間に1回の報告義務が事務仕事を圧迫し始めると(そうでなくても)売り出し価格の値下げ交渉が始まります。

 

専属専任媒介契約

依頼者は一社のみの不動産業者に依頼をすることができます。親戚や友達など自分で探してきた買主と契約をする場合も媒介契約を締結した業者に仲介に入ってもらう必要があります。当然、その場合も仲介手数料が発生します。レインズへの登録義務が発生し、1週間に1回の報告義務があります。

 

業者としては『この値段でこの物件なら売れる!』という時で囲い込みたい場合に使います。売れないと1週間に1回の報告義務なので、正直しんどい。売り出し価格の値下げ交渉は頻繁になります。

 

どうでしょうか?実際に不動産業者と話してみるとわかると思いますが、専任媒介契約・専属専任媒介契約・一般媒介の順で勧めてくると思います。業者によっては専属専任媒介契約と専任媒介契約の順が逆になるケースもありますが、一般媒介が最後になるのはほぼ間違いないと思います。
お客さんからも色々な業者と話をしたうえで、どこかの業者に専任で任せる予定だ。という話はよく聞きます。内心『あ〜あ、もったいない』と思っているのは内緒の話です。