いわゆるブラックリストという言葉があります。色々なサイトでブラックリストについては書いてあると思いますが、おさらいも兼ねて簡単にわかりやすく解説したいと思います。
まず、ブラックリストというリストは存在しません。クレジットカードを作ったり、使ったり。スマートフォンの本体を割賦販売で購入したりすると個人信用情報というものに登録されます。その登録の内容が滞納したり、法的整理(自己破産・個人再生・債務整理等)をすると延滞や異動という内容になります。その状態、特に「異動」という状態がいわゆるブラックという状況です。
日本では個人信用情報機関という民間の会社・団体が3社あります。一般社団法人全国銀行協会(全銀協)・株式会社日本信用情報機構(JICC)・株式会社シー・アイ・シー(CIC)です。この3社がそれぞれの基準で個人信用情報に延滞情報や法的整理の情報を掲載することになります。
それぞれの基準とは言いつつも、勝手気ままに登録するわけではなく一定の基準があります。
それぞれの基準というのは、掲載期間の違いだっり書き方の問題だったりします。こまかく解説すると長くなりすぎるので、詳細は別ページで解説します。
期間はクレジットカード会社等からの情報をもとに登録をするわけですが、逆に言えばカード会社等からの情報提供がなければ勝手に登録はできません。概ね2ヶ月以上のカードの支払いの延滞等が上がってくると登録をすることになります。
そういった延滞などのネガティブ情報が登録された状態をブラックリストと呼んでいるに過ぎません。
少し前置きが長くなりましたが、本題に入ります。
ブラックになっている状態の人が家を買う方法は大きく分けて3パターンです。資本主義の日本では家を買うことができない。ということは法的にはあり得ないので、どんな人でも方法によっては家を買うことはできるのです。
最も単純で分かりやすい方法としては、現金で買うという方法です。
がんばって貯蓄をして、借り入れをせずに現金で買う。言ってみれば理想の方法です。中古住宅であれば、金額的に貯蓄で賄える物件があることも事実です。ブラックリストであろうがなかろうが、現金で買えるならそれが一番いい。ただ、現実的ではないかもしれません。
当然、物件選びも資金の範囲内ということになりますので、かなり限定されてくると思います。
一旦ブラックリストになってしまった以上、これが一番正攻法になると思います。
例えば、自己破産の場合、最長で10年間個人信用情報に登録をされた状態になります。(全銀協)
この情報が削除されるのを待って、住宅ローンの申し込みをする。という流れです。ただ、年齢等にもよりますが、自己破産後10年を経過した時点で個人信用情報は真っ白のいわゆるスーパーホワイトという状態になります。
今のご時勢クレジットカードは生活必需品と化しているところは否めません。ある程度の大人がカードを持っていないとか借入したこともない。となると、銀行としては「あれ?クレジットカードとか作れない状態だったのかな?この人何か過去にやったな?」と怪しむことになります。そのため、携帯電話の割賦契約や通りやすいクレジットカードを作って、数ヶ月〜1年程度利用する。(理想は2年)といったクレジットヒストリー(クレヒス)を積んでから申し込む。というのが一般的な流れになります。
もちろん、クレジットカード等を作れない状態の時にできる限り頭金を貯めて、購入価格に対する借入額を減らす努力も必須です。
ブラックリスト=借り入れは一切不可。と思っている人がほとんどだと思います。
ただ、ごく一部の銀行ではブラックリストの人にも住宅ローンを貸し出しているところがあります。こちらもいくつかパターンがあるので簡単に紹介します。
銀行は住宅ローンを貸す場合は保証会社を利用すると言いました。(参照:超入門!住宅ローンのいろは)
中にはもともと保証会社を使わないケースもありますが・・・
そう言ったところは一旦置いといて、銀行が直接保証をするというパターンです。一言でプロパーといってもそういったネガティブ情報有の人に融資をするちょっと金利高めのプロパーから逆パターンで優良顧客に金利を優遇して貸し出すパターンがありますし、取り扱っている銀行も少ないので、不動産会社や銀行に確認が必要です。
プロパーローンではなく、個人信用情報にネガティブ情報がある人でも貸しますよ。と謳っている銀行もあります。ノンバンクの方が多いとは思いますが、一定数あると思います。
不動産会社はそういった情報を持っているはずです。持っていない会社はさっさと見切りをつけて、他の会社を探すことです。ちなみに、自分自身にブラックリストの自覚がある場合、必ずそのことを不動産会社に伝えましょう。そうでないと、キチンとしたアドバイスができないので。
さて、プロパーローンであろうとブラックリストOKの銀行であろうと問題点が2つあります。
1点は現在滞納継続中の場合は不可だということ。最低限、完済はしているけれど、情報が消えるのに時間がかかる・・・という状況であることが必要です。
もう1点は金利です。2022年10月現在管理人の活動エリアでは一般的な住宅ローンで変動金利の実効金利水準は0.5〜0.7%程度です。その金利がだいたいですが、3.5〜4.5%程度になります。当然、借入可能額も変わってきますし、返済額もかなり上がります。
それこそ、ご利用は計画的に!という状態になりますので、本当に欲しい家があって、今でないとダメ!という時の最終手段だと思ってください。
ブラックリストの状態が解消されれば、フラット35や一般の銀行への借り換えは基本的に可能です。
基本的にと書いたのは、借り換えの際に、銀行が何故ここで借りたのか?を気にする可能性があるからです。なので、確実に借り換えができますよ。とは不動産会社は言い切らないと思います。このサイトでも確実に。とは言い切れませんのでご容赦ください。