住宅ローンの審査は何を見てる?

住宅ローンの審査は何を見てる?

住宅ローンの審査は一般の人からするとブラックボックスです。実際に審査の担当者は何を見ているのでしょうか?

住宅ローンの審査は何を見てるか

住宅ローンを申し込むにあたって一番といってもいいくらい気になるところが、この住宅ローンの審査は何を見ているのか?ということだと思います。

 

一言でいえば、この人に貸して返してもらえるか?を見てると思っておけば大丈夫です。もちろん、この人は大丈夫だけど、この土地は・・・っていうこともありますけど、それはあくまで例外的なものです。

 

どういうことかというと、例えば市街化調整区域の農地に違法に建てた家。こういうケースは、万が一返してもらえなくなって競売にかけたとして、貸したお金が回収できない。という場合です。担保評価といいますが、事業性の融資に比べて住宅ローンはそのあたりは大雑把ではありますが、そうはいっても違法建築等には貸してもらえません。

 

 では、実際にこの人に貸して返してもらえるか?を考えるときに見るものを上げていきます。

個人信用情報

 住宅ローン審査の中核を担う部分です。別ページで解説する個人信用情報を確認します。現在、日本国内の個人信用情報を取り扱う指定信用情報機関は3社。株式会社シー・アイ・シー(CIC)、株式会社日本信用情報機構(JICC)、一般社団法人全国銀行協会(KSC)です。

 

 簡単に説明すると、クレジットカードや消費者金融等の支払い状況に延滞や事故がないかを確認します。

 

ここで引っかかると95%以上の確率で住宅ローンは借りられません。
過去の支払い状況が良くない人は今後も不安だよね・・・ということです。

 

年齢

年齢は若ければ若いほどいい・・・というわけではありません。例えば、20歳になりたての若者はちょっと審査の目が厳しくなったりします。管理人のこれまでの経験から言うと、26歳から35歳がベストな気がします。もちろん、年齢が高くなればなるほど借り入れ可能期間が短くなります。

 

金融機関によりますが、2022年10月現在、最終完済年齢が75歳又は80歳というところがほとんどです。
実際の借入期間の計算は最終完済年齢−(満年齢+1)で計算します。

 

48歳の人で75歳完済の金融機関で借りる場合、75−(48+1)で26年となります。
これも実際問題として79歳で完済できる。となったとしてもその頃働いてますか?という問題もあります。そのためよく言われるのは、定年退職をした時にどれくらい残債務が残っているか?という点です。

 

収入(年収)

収入は基本的には年齢相応以上がベター。ただ、インセンティブが多い業種で収入が年によって大きく上下する場合、2〜3年分の源泉徴収票などを求められることもあって、あまりにムラがあると直近年収では見てもらえないこともあります。

 

自己資金

これに関しては、多ければ多いほどいいです。5000万円の物件に対して、同じ条件の人が2000万円の頭金ありと頭金0円では当然審査の難易度は変わります。

 

また、自己資金がある人はそれだけ自己管理のできる人。という見方をされます。心証もいいんです。

これ言ったらホントはダメだと思いますが・・・例えば、親から資金援助がある場合。素直に親から1000万円貰います!って言わないで・・・年齢とか年収にもよりますが、さも自分で貯蓄したかのように伝えるのも審査を通しやすくするポイントです。

 

勤続年数

現在の勤め先に何年継続して勤めているか。ほとんどの金融機関で1年〜3年以上の継続が条件となります。また、転職回数も多くない方が有利です。

 

ちなみに、フラット35の場合、勤続2か月目から審査可能です!

 

また、勤続年数とはちょっと違いますが、雇用形態も重要です。ほとんどの金融機関は正社員に限定されています。

 

独身か既婚か

審査担当者は言わないかもしれませんが、独身者より既婚者の方が通りやすい傾向はあります。

 

また、某ネット系銀行では、教育費用の掛かる年齢の子供がいると世帯年収からマイナスして計算するところもありますので、お子さんの人数も関係してきます。

 

 

勤務先の規模

会社の規模はやはり大きいほうが良いです。上場企業と家族経営企業ではやはりお金を貸す金融機関としてもリスクが違います。上場企業でなくても、目安として資本金が1億以上又は事業年数(会社の創立から)20年以上などになると好印象です。

 

ただ、こればっかりは自分ではどうしようもない部分です。

非常に言いにくいことですが、業種・業態によっても審査に影響はあります。平たく言うと一般的に転職が多い業種とか危険な仕事はあまり好かれません。

 

 

 

健康状態

事前審査の段階では見られない部分ですが、直近3年以内くらいに入院等があると団体信用生命保険(団信)が通りません。基本的に金融機関は団信加入が条件なので団信が通らないといくら条件が良くても通りません。

 

持病はあるけど、どうしても住宅ローンを借りたい場合、ワイド団信(病気があってもはいりやすい)またはフラット35の団信不加入(フラット35はそれができる!)のどちらかになると思います。

 

 

最終的に審査結果については、全部ひっくるめて【総合的判断】の一言になると思います。実際、不動産会社等を通さずに事前審査を申し込んだ場合、理由は一切教えてもらえません。建前上、不動産会社にも伝えられないことになっていますが・・・意外と聞いてますよ!

 

ちなみに、よく言われる属性というのは、年齢・年収・自己資金・勤続年数・勤務先の規模等をまとめて言うことが多いと思います。

 

最後に、以上の属性を踏まえて、住宅ローンの審査では、貸せるか貸せないか? 金利をどこまで優遇するか若しくは高めに設定するか? サービスをつけるかどうか?(年齢が若いと団信のガン特約が無料付帯等)を検討します。住宅ローンの審査って貸すか貸さないかだけではないんですね。