JICCとは
別ページ(個人信用情報のお話)で書きました個人信用情報を取り扱っている3社について個別に解説していきたいと思います。
別ページで、CIC(シーアイシー)について解説しておりますが、このページではJICC(ジックでもジェイアイシーシーでも可)について解説していきます。シーアイシーと同様にまずはHPより抜粋します。
平成18年に改正された貸金業法では、貸金業者が個人の顧客等に貸付等を行おうとする場合には、過剰貸付を防止するために、指定信用情報機関の信用情報を利用し顧客の総借入残高を把握して返済能力調査を行うことを義務付けています。
指定信用情報機関とは、貸金業法で定められた一定の要件を満たし、貸金業法における信用情報提供等業務を行う者として内閣総理大臣の指定を受けた信用情報機関のことをいいます。
JICCについてというよりも個人信用情報機関についての解説になっておりますが・・・CICとの違いはどちらかというとCICはクレジットカード会社、JICCは消費者金融等がメインの会社。というイメージで大丈夫です。
ここからはシーアイシーと同様に実践的なお話をしていきます。
まず、JICCの開示方法です。大きく分けて、来社・ネット・郵送の3種類があります。一つ一つ説明します。CICとの違いも確認しておきましょう。
その名の通り、開示したい人がJICCに直接出向いて開示する方法です。
CICは全国に7か所しか開示窓口がない・・・といいましたが、JICCは何とさらに減って2か所しかありません。東京と大阪です。私はどちらかに開示に行ける距離感ではないので、実際に出向いたことはないのですが、CICと違って機械ではないのか?とHPを見て推測しています。
メリットはやっぱり分からない時に聞けること。書類の記入方法や開示書類の見方等、分からないことをお聞きすることが出来るのはありがたいです。
デメリットは行くのが面倒。あと、窓口が少ない。東京・大阪以外の人は休みを取って交通費をだして・・・行きますか?
2022年10月24日現在、CICと同様に窓口での開示手続きは休止中です。さらにメールでの問い合わせも休止していますので、ご不明な点はサポートダイヤルに電話をするしかありません。
スマートフォンでアプリをダウンロードして手続きをします。(PCでの開示方法は載っていないので、恐らくできないのでしょう。)
開示結果については、以前は郵送のみでしたが、スマホアプリからPDFデータがダウンロード出来るようになりました!
メリットは他の手続きに比べれば早い。ということ。その場ですぐ分かるわけではありませんが、数分から数時間程度で開示結果が分かるようになりました。※夜間(午後8時〜翌朝午前8字)に開示申請をした場合は、翌朝8時以降に開示結果が見られるようになります。
また、受付自体は24時間、365日出来ますので、忙しい人向けです。支払い方法もクレジットカード払いだけでなく、携帯のキャリア決済、オンラインバンキング、コンビニ、銀行ATMでの支払い等、多岐に渡ります。
デメリットは家族に内緒にしている人だとバレるリスクが高いということ。内緒にしている方が悪いのかもしれませんが・・・。スマホアプリで開示結果が見られれば家族にバレる心配はぐっとへりました!ただし、以前と変わらず、結婚などで姓(苗字)を変更している人はスマホ版では現姓でしか開示できませんので、旧姓のものが必ような場合には向きません。
必要書類を記入(ネットからダウンロード)して郵便局で手数料の定額小為替を購入し、郵送。後日返送してもらう方法です。
メリットは、近くに開示窓口がなかったり忙しくて行けないし、携帯はガラケーだよ・・・という人でも申請が可能ということと、スマホ版と違って旧姓でも開示手続きができるということです。
デメリットは時間がかかる。ということ。郵送でのやり取りですから当然ですね。もう一点はスマホでの開示と同じですね。家族に内緒にして・・・以下略。
開示情報が届きましたので、続いてはその開示情報の見方です。
CICと違いまして、大きく分けて3種類の書類が出てきますので、そのうち、ファイルMとファイルDについて説明していきます。
ファイルMとファイルDの違いはクレジットカード系の内容なのか消費者金融系の内容なのかの違いです。
画像はJICCのHPからの抜粋です。(クリックすると拡大します。)基本的に属性や借入先や内容に関する情報がメインで、これは私が開設するよりもHPに記載されている物を読んで頂いた方がいいと思いますので、そのまま添付します。
まずは、CICで言う属性、契約内容に関する内容です。CICと同じく電話番号には注意が必要です。
続いても契約内容に近いものとお支払いの状況のようなものです。ここまではそれほど重視するポイントはありません。
ここのSが一番のポイントです。表中にも記載がありますが、【異参サ内容】とは、『異動情報』『参考情報』『サービス情報』の頭文字をとったものですが、中でも重要なのは『異動情報』と『参考情報』です。
参考情報という名前ながらかなり重要な部分です。それぞれ、原因と一番右側に登録機関が書いてあります。
少し個別の内容について解説していきます。
異動情報
ア・イ・ウ そのままですね。利息だけなのか元金だけなのか両方なのか、いずれにしても3カ月以上の延滞状態があるということです。
エ 絵引退は解消されたものの過去に延滞していた。という事実が残ってしまいます。
※契約継続中ははずっと、契約終了後は5年以内(ただし、契約日が2019年9月30日以前は、発生から1年以内)
参考情報
オ・カ・キ・ク・ケ ほぼ法的手続きの話になります。
※こちらも登録期間は契約継続中はずっと、契約終了後は5年以内(ただし、契約日が2019年9月30日以前は、発生日から5年間)、また、法的申立ての取り下げがあった場合は、その時点までの登録となります。
コ・サ・シ
保証人や保証会社等が履行した場合です。登録期間については参考情報は統一です。
ス
カードの強制解約情報です。登録期間は同一となります。
@については、本人情報ですので、特に説明する必要もありません。ファイルDと同じく電話番号だけ注意してください。
こちらは特段補足説明が必要な項目はありません。
こちらのページの末尾Bが重要なポイントです。ファイルDと似ておりますが、遅延(≒延滞だと考えて頂いて大丈夫です。)
こちらも同様にCの注意情報が重要ポイントです。
ただ、内容はほぼ同様ですし、次の項目で大枠の解説をしますので、ここでは割愛させて頂きます。
なお、照会開示記録については、住宅ローンを借りるにあたってそれほど重要ではないですし、所謂申込情報が書いてあるだけなので、特に説明は致しません。
最後に気になるJICCの情報保有期限(期間)のお話です。一覧にまとめますね。
情報の種類 | 内容 | 登録期間 |
---|---|---|
本人を特定するための情報 | 氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先、勤務先電話番号、運転免許証等の記号番号等 | 契約内容に関する情報等が登録されている期間(つまり契約中ずっと) |
契約内容に関する情報 | 登録会員名(借入先)、契約の種類、契約日、貸付日、契約金額、貸付金額、保証額等 |
契約日2019/9/30以前
契約日2019/10/1以降 |
返済状況に関する情報 | 入金日、入金予定日、残高金額、完済日、延滞等 |
契約日2019/9/30以前
契約日2019/10/1以降 |
取引事実に関する情報 | 債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等 |
契約日2019/9/30以前
契約日2019/10/1以降 |
申込みに関する情報 | 本人を特定する情報(氏名、生年月日、電話番号及び運転免許証等の記号番号等)、並びに申込日及び申込商品種別等 | 照会日から6カ月以内 |
※2019年10月1日以降に契約した情報の登録期間に関し、包括契約について次のどちらかに該当するときは、契約終了後5年を経過したものと看做します。
@ 残高「0円」となる入金後、解約することなく残高「0円」のまま5年を経過した場合(延滞解消または取引事実に関する情報が付帯している場合を除きます。)
A 契約後、一度も残高が発生することなく5年を経過した場合