住宅ローンが残ってるけど家を買い換えたい、ダブルローンにできないか？引き渡し猶予って何？
今の住宅ローンが残っているけど、事情があって買い換えたい。そんなときはどうすればいい？
かしこいマイホームの買い方、選び方
住宅ローンが残ってるけど家を買い換えたい、ダブルローンにできないか？引き渡し猶予って何？
例えば、分譲マンションに住んでるけど、手狭になったから一戸建てに買い換えたい。一戸建てに住んでるけど、子供が巣立ったので夫婦2人にちょうどいいサイズの分譲マンションに住み替えたい。とか、色々な事情で住み替えを考えることって意外と多いです。
ただ、そんなときにネックになってくるのが今の家の住宅ローンです。完済して、身軽になったり、とりあえずの手持ち資金で残債が完済できれば問題ないと思いますが、そうじゃないケースが困るところです。ということで、色々なケースを想定して買い替えの注意点をお伝えしたいと思います。
既存の住宅ローンがない又は手持ち資金で完済できる
基本的には問題ないと思います。とりあえず次の家を探し始めるのも一つの手段です。今の家も早々に売り出しちゃいますか？
いえいえ！ちょっと待ってください！一個だけ確認しましょう。こんな状況の人は結構年齢が高い場合が多いです。今の家を売り出す前に新しい家の予算は大丈夫ですか？キャッシュで買うならガンガン進めてもらって構いませんが、ローンを考えている場合、持病はありませんか？年齢が高ければ借入年数も減ります。当然、借入可能額も年収の割に少なかったりします。自分が思っているより借り入れができない可能性がありますよ。
まずは住宅ローンの相談を先行しましょう。
既存の住宅ローンは売らなきゃ返せない
このケースが一番多いと思います。
基本的には先に住宅ローンを返済することになると思います。その場合問題になることがあります。書きづらいのでQ&A方式で。
今の家売ったら住むとこないよね？
方法は３つ、一つ目は今の家を売る日と新しい家を買う日を同日にする（同日決済）。例えば、朝、奥さん等に任せて売る方の決済前に引っ越し屋さんのトラックに荷物を積み込みながら決済。トラックを少し待たせつつ午後から買う方の決済。からのお引越し。（超絶忙しいですよ。）
もう一つは売る方の決済（お金を受け取る日）と引き渡し（家を明け渡す日）を買主さんにお願いしてずれしてもらう。（こっちのほうが多いですかね。それでも忙しいですけど・・・）
ちなみに、そんなことできるの？と思われるかもしれませんが、できますよ！大手どころの仲介業者は嫌う契約ですが、地場業者などは引き渡し猶予といって普通にやってます。買主さんが個人だろうが業者だろうが。
最後がある意味で正攻法。今の家を売って、住宅ローンを完済。完済後、新しい家が見つかるまでの間は当面賃貸マンション等で暮らす。という方法です。じっくりと新居を探せるメリットがある反面。余分なコストがかかります。また、引っ越しも2回することになるので、労力も結構かかります。
急いで売らなきゃいけないからめっちゃ買いたたかれるんじゃない？
これに関しては、まあそうですね。正直買いたたかれます。業者に買い取らせるにしても、個人の方に売るにしても時期・タイミングによっては結構買いたたかれる可能性はあります。ちょっと期間にゆとりがあれば腕のある心優しい仲介業者ならそこそこの値段で売れると思いますけどね。
いわゆる相場で売るのは無理ですね。
ダブルローンは組めないの？
はい。最後の最後まで黙ってました。結論は、人と状況によってはダブルローンも可能です。
後は銀行次第ですね。ダブルローンをOKとするところは結構少ないです。
基本的には上で挙げたような同日決済を前提として住宅ローンの承認を出すパターンがほとんどです。でも、諦めなければ可能なところはあります。
どこの銀行が？と聞かれると地域や時期によっても違うので答えられません。となってしまいますが・・・
売っても既存の住宅ローンは返しきれない
あきらめましょう・・・・ではありません！まだ検討の予定はあります。新しい家の住宅ローンに既存の住宅ローン残高を乗っけるという方法です。買い替えの方向けにそういった商品を提供している銀行があります。住宅ローンに詳しい不動産業者に相談すれば光明が見える可能性は十分にあります。
住宅ローンをダブルローンにする場合の条件
全ての金融機関に当てはまるわけではありません。実際のところ、ダブルローン自体を不可とするところの方が多いです。そして可であっても下記のような条件が付くことが多いです。（全部ではないと思いますが、下記の条件が全てクリアできていれば少し可能性があがります。）それを踏まえてダブルローンにするか売ってから買うかご検討ください。
①返済比率が合う
ダブルローンにしても年収×返済比率に支払い額が収まるか？がポイントです。既存の住宅ローンは早々に完済する予定だとしても今ある借り入れなので返済比率の計算に算入されます。
②不動産業者と媒介契約を結んでいる
買主が決まっての売買契約が理想ではありますが、それは現実的ではないことが多いので、もう一つの可能性として媒介契約書を締結して売りに出していれば少なくとも売ろうとしているんだな。とは思ってもらえます。
この２つの条件のうち両方若しくはどちらかでも満たしていればダブルローンの可能性はあります。両方の住宅ローンを抱えても支払いが困難でなければ検討の余地はあると思います。
ダブルローンを勧める目安
管理人が実際にお客様と接していてダブルローンの話をする場合に目安としている基準があります。
①住宅ローンが２つになって、貯金を切り崩すことになったとしても１年以上は余裕で支払いができる。
貯金を切り崩す必要のないくらい収入があれば問題ないと思います。そうでなくても１年間貯金が減り続けても大丈夫。という位の備えがあれば問題ないと思います。
②１年後に買い取り業者に買い取ってもらっても既存の住宅ローンは完済できる。
万が一１年以上売れない場合は売り出し価格が相場からかけ離れている可能性が高いです。
そこから値下げをして、又は買い取り業者に買い取って貰ったとしても既存の住宅ローンが完済できる程度の残高であれば大丈夫だと思います。
目安としては査定額×６０％位の残債であればＯＫと判断します。
この２つの条件を両方クリアしていればダブルローンでもいいと思いますが、どちらかでも当てはまらないならもう少し慎重に相談した方がいいと思いますよ。