飯田グループホールディングスの中でも1,2を争う売上高を誇るアーネストワンですが、その評判は正直芳しくありません。まずは具体的な数字から見ていきます。
2022年3月期の実績としては、売上高が3,166億円、経常利益が387億円となっています。コロナ禍でも売り上げの落ち込みはほぼなく、ウッドショック等もありましたが・・・経常利益の額も率も軒並み上昇しています。
アーネストワンの創業からこれまで、累計で、戸建分譲9万7,060棟、マンション分譲1万6,069戸となりました。(以上「アーネストワンの公式サイト」から引用)
もちろん、現在も販売を続けていますので、間もなく戸建分譲棟数が10万を超える勢いです。簡単に言うと10万世帯がアーネストワンの家を買った。ということになります。
飯田グループの他の会社にはない特徴として、SAFE365(実用新案「登録第3193710号」)という独自の制振装置を搭載した分譲住宅「QUIE(クワイエ)」というブランドを展開しています。
ただ、アーネストワンの分譲住宅のブランド名は「クレイドルガーデン」となります。クワイエはあくまで社内的なブランド名でしょうか?あまりアーネストワンの営業の人からも聞いたことはありません。
特徴としては、室内の設備などに節約の跡が見られる点でしょうか?例えば、
・外構(駐車場部分)がアスファルト舗装 販売価格の総額によって変わるようです。
・クローゼットの棚(やや安っぽい網棚)
・フローリングやキッチンの色が少ない(多分2色です。)
・隣地との境にフェンスがない
・22条エリアでは1階にもシャッターがない
ただ、以前はとっていなかった住宅性能評価を取得するようになり、耐震等級も3(最高等級)となりました。色々と仕様変更で建築コストを下げる努力をしているようですが、質は落としていないようです。というよりもここ数年で質は向上していると思います。
肝心のアーネストワンの評判ですが、飯田グループホールディングスのページでも書いた耐震に必要な壁量の不足指摘問題が今現在でもインターネットで多く見られるようにあまり芳しくはありません。気になる方は「アーネストワン 耐震強度 欠陥住宅」でググってみてください。
その当時の対応もあまりよくなかったようで、当時の分譲住宅を購入した層からは特に悪評が多いと思います。2009年頃の問題ですが、未だ尾を引いているのはその当時の対応にもあるかもしれません。
さて、以前の話でしょ?という声も聞こえてきそうなので最近の物件についての評判です。これは実際にお客さんから私が聞いた意見です。
洗面台が安っぽい。賃貸マンションよりグレード低くない?
ハウスクリーニングしたの?ってくらい汚れが酷い。入居前に丸一日かけて掃除しました!
担当者が頼りない。営業担当だから買った後はアフターサービスの人が対応してくれるんだろうけど、こんなレベルの会社なの?と不安になった。
この辺はまあ許容範囲内の意見ですかね?
(某インスペクション会社の担当談)職人のレベルが低すぎる。この建物を建てたのは全員見習いですか?建築のことわかっている人ですか?
私の経験の中で最も辛辣な意見でした。この時の買主さんは相当アーネストワンとやりとりをしました。最終的には納得半分、諦め半分といった感じでした。
あまり悪い意見ばかりでも申し訳ないので、好意見も
決して豪華ではないけど必要なものはあるし、なにより間取りが使いやすい
かなり値下げをしてくれたので、この価格でこの場所・この家なら満足
後ろ向きな意見を多く書いてしまいましたが、決してすべての建物が悪い!といっているわけではありません。分譲住宅に限らず、一戸建てというものは正直当たり外れがあります。大手ハウスメーカーと飯田グループを比較すると飯田グループに外れが多めであること。さらに飯田グループの中でもアーネストワンについては、外れが多めだということです。きちんとした建物もありますし、職人さんの腕がいいな。と思える現場も複数あります。
アーネストワンの物件の良し悪しを見極めるポイントとして、建築中の現場がきれいに片付いているかどうか?完成した建物については、窓・扉・シャッター等を開け閉めしてみて歪や引っかかりがないか? フローリングやクロスの特に端っこがきれいになっているかどうか?めくれや浮きなどがないか?という点を見ていただくとある程度分かってくるかと思います。
管理人も実際にアーネストワンの建てた物件を複数買っていただいてます。やはり、最終的な決め手は価格・場所・間取りが比重を占めている気はします。ご購入の際はノリと勢いではなく、キチンと見極めたうえで判断するべきだと思います。
これに関しては、アーネストワンに限らず飯田グループホールディングス共通になるかもしれませんが、ポイントを抑えておきましょう。
この点はアーネストワンは微妙かもしれません。それよりも忙しくなるのを覚悟の上で、月の中頃に契約して、今月中に決済(引渡し)できますよ。という方がアーネストワンには効くかもしれません。(多分、営業成績が決済ベースなんでしょうね。)
これは分譲住宅に共通するお話です。3月末(期末)、9月末(半期末)に決済できるというのは比較的交渉材料としては優良です。ただ、競合が多い時期にもなりますので早めに抑えないと物件がなくなってしまいます。(いいものは)
不動産業界はやっぱり1〜3月というのが一番忙しい時期になります。4月までに入居して新生活を迎えたい人が多いですからね。
そうは言っても、分譲住宅は年中建て続けないといけません。中には4月や5月に完成するお家もあります。こういった物件は狙いとしてはいいかもしれません。
これは一般の方には分かりづらいのですが、アーネストワンの中でも店舗所在地がその地域(都道府県単位で)の人気エリアにあったりすると、値下げをしなくても売れていくことがあるので、そういう営業所は強気です。なかなか下げてくれません。
結論としては、お客さんサイドで把握するのが難しい条件もありますので、信頼できる仲介業者(新築分譲住宅の販売に慣れているところ)に相談して交渉してもらうのがベターかもしれません。
アーネストワンをはじめ、飯田グループホールディングスの値引き交渉についてまとめたページがありますので、是非、そちらもご覧ください。
飯田グループの値引き交渉